神戸市室内合奏団 定期演奏会

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神戸市室内合奏団 定期演奏会 平成22年度シーズン・プログラム

シーズン・プログラムによせて [神戸市室内合奏団 音楽監督 ゲルハルト・ボッセ]

 2011年、神戸市室内合奏団は創立30周年を迎えます。私が初めてこの合奏団を振ったのが、1994年、以来、私たちの親密な関係は16年目に入っています。合奏団の歴史の半分以上の年月を共に歩みながら、常に演奏技術の向上を目指し、 より高い水準での音楽内容の表現が可能になるようにと精進してきた結果、各方面から高い評価を得る優れた演奏団体に育ったと自負しております。 しかし、芸術の道に到達点はありません。来年の30周年が、更なる発展と新たな段階への躍進への踏み切り台となるように、 私たちは今年度も今までと同じ様に、ひとつひとつの演奏会に真剣に取り組んでゆきたいと思っております。
 今年度は、私たちがこの16年間に演奏してきたレパートリーの中から、室内オーケストラというジャンルのために書かれた傑作を選んで聴いていただきます。6月の定期演奏会のプログラムは、私が是非いつかやってみたいと思い続けてきた曲で構成しました。 第2次世界大戦開戦前夜から終戦までの間に3人の作曲家たちが書いた作品を一夜で演奏するというものです。ナチスがオーストリアに入って来る直前に書かれたブリテンの「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」。 戦争のため、故国を去る決意をしたバルトークの「ディヴェルティメント」。終戦直前に書かれたR.シュトラウスの「メタモルフォーゼン」。 当時ドイツは焦土と化し、私たち音楽家は演奏会などもう2度と出来ないと思っていました。誰もが生活を建て直すのに必死だった時代、 自分が数々の成功を収めたミュンヘンやドレスデンの歌劇場が壊滅してしまったのを見て、老作曲家シュトラウスの胸に去来したものは何だったのでしょう。 戦後生まれの世代には、想像もつかないような時代があったのです。そして、この悲劇は残念ながら今もなお、世界中のそこここで繰り返されているのです。
 3月定期演奏会では、音楽史上の発展は総てこの人から始まったと言っても過言ではないJ.S.バッハのブランデンブルク協奏曲全6曲を演奏します。 バッハ自身は、ヴァイオリンやオルガン、チェンバロなどの名手として知られていますが、作品の中での管楽器の扱いにおいても、いつも驚嘆させられる偉大な存在です。 管楽器をはじめ、多彩なソリストたちを迎えた当時の「娯楽音楽」の絶品をお楽しみ下さい。 バッハの作品には「中心音(Zentralpunkt ツェントラールプンクト)という音が譜面に見られることがあります。 これは、或るフレーズの終わりの音が同時に次のフレーズの始まりとしての機能もあわせ持つ場合を指します。 神戸市室内合奏団と私は、総ての音楽家が敬愛して止まぬ偉大なるバッハの作品で創立29年目のシーズンを締めくくり、同時にこの演奏会が30周年を迎える合奏団の次への大きな飛躍の始まりになるようにと心から願っています。
 今年度迎えるふたりの客演指揮の方々からも、興味深いプログラムの提案をいただきました。皆さま、どうぞ御期待下さい。

「1937年から1945年、時代を映す3つの作品」
日程: 2010年6月13日(日)14:00
会場: 神戸文化ホール 中ホール
指揮: ゲルハルト・ボッセ
プログラム: B.ブリテン:フランク・ブリッジの主題による変奏曲 op.10
B.バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント
R.シュトラウス:メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための習作)
「古典派への憧れ」

ヤールナッハ(1892~1982)は、レーガー、ブゾーニなどの新古典派主義の流れを受け継ぎ、調性感、旋律線を大事にした作曲家。 1952年に作曲された「弦楽合奏のための“孤独な者たちへの追憶”」の原曲は、彼の同名の弦楽四重奏曲。

日程: 2010年10月10日(日)14:00
会場: 神戸新聞 松方ホール
指揮: ペーター・ヘル
プログラム: Ph.ヤールナッハ:弦楽合奏のための「孤独な者たちへの追憶」
W.A.モーツァルト:ピアノ協奏曲 イ長調 KV414
[ピアノ独奏:コーラ・イルゼン]
F.J.ハイドン:交響曲 第64番 イ長調 Hob.I-64
「弦楽の調べに託されたもの」

3定期のJ.S.バッハを横糸にしたオネゲルとC.P.E.バッハのつながり、6月定期とオネゲルの同時代性。 バッハに傾倒した20世紀のオネゲルとモーツァルトを深く敬愛した19世紀のチャイコフスキーの対比、18、19、20各世紀にわたる弦楽合奏の レパートリーの広がりを感じるプログラム。

日程: 2010年12月3日(金)18:30
会場: 神戸文化ホール 中ホール
指揮: 中田 延亮
プログラム: A.オネゲル:交響曲 第2番
C.P.E.バッハ:チェロ協奏曲Wq.170イ短調
[チェロ独奏:伝田 正則]
P.I.チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調 op.48
「バロック・アンサンブルの饗宴~多彩な独奏楽器と共に~」

音楽ファンの愛聴盤、ゲヴァントハウス・バッハ管弦楽団との録音から30年近くの時を経て、ボッセが 日本の仲間たちと奏でる「ブランデンブルク協奏曲全曲」

日程: 2011年3月10日(木)18:30(会場:神戸文化ホール 中ホール)
2011年3月12日(土)14:00(会場:紀尾井ホール)
指揮: ゲルハルト・ボッセ
プログラム: J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
第1番 ヘ長調  BWV1046
第3番 ト長調  BWV1048
第5番 ニ長調  BWV1050
第6番 変ロ長調 BWV1051
第4番 ト長調  BWV1049
第2番 ヘ長調  BWV1047