ストーリー:
5年間濃密な時を共にしてきた恋人、自分から去っていった恋人からの電話。混線しながら、また時には途切れてしまって・・・
電話してくれてありがとう。私はだいじょうぶ。元気でやっているわ。今日はお友達のマルトの家で食事をしてきたの。 毛皮のついたバラ色の服、黒い帽子をかぶっているわ。・・・、嘘、嘘よ、あなたが出て行ったおとといから、薬を飲んで苦しんでいたの。 こんな日がくることはわかっていたわ。悪いのは私。ばかなのは私なのよ。私の手紙はみんな燃やしてね。 そしてその灰はあなたにあげた煙草入れにしまっておいてね。今、あなたは話しながらハートや星形のいたずら書きをしているのでしょう。 こうして話していると、あなたと差し向いでいるようだけど、町がわたしたちをへだてている。電話線を首のまわりに巻き付けているの。 あなたの声を私の首に巻いているのよ。そんなことはしないわ。マルセイユに行ってもあのホテルにだけには泊まらないでね。 ありがとう。優しいのね。愛しているわ、好きよ、好きよ・・・
指揮者:柳澤 寿男
演出:前田 正樹
キャスト:女 小西 潤子
プロデュース:井上 和世
管弦楽:神戸市室内合奏団
※神戸フォーレ協会と共催